自著の内容紹介が書けない…をAIが解決!満足度90%の理由とは?

自分の本を世に送り出せる個人向け出版支援サービス「パブファンセルフ」。15,000以上もの作品が現時点で出版されていますが、ここに一つの「もったいない」課題がありました。せっかく出版された本であるにもかかわらず、Amazonなどで表示される内容紹介がおざなりになっているために、内容や魅力が読者に十分に伝わっていないケースが少なからず見受けられたのです。
「なんとか解決する方法はないものか――。」
そんな想いから、社内の技術スタッフが動きました。開発されたのは、本の原稿をAIが解析して自動で紹介文を仕立て上げる「内容紹介AI生成ツール」。2026年3月に期間限定で試験公開したところ、利用者の反応は想像以上のものでした。実施したアンケートでは、実に9割近くの利用者がツールによって「悩みが解決した」と回答するなど、高評価をいただいたのです。
なぜ、これほど高い満足度を得ることができたのでしょうか。今回は、開発を主導したPUBFUNのエンジニア「ます」さんと、上司にあたる「かぜ」さんを直撃。開発の舞台裏について、たっぷりとお話を伺いました。

著者の「自分の本の説明文が書けない」問題
――今日はよろしくお願いします。まずは「内容紹介AI生成ツール」について、簡単に紹介してもらえますか。
ます:書籍の原稿(PDFファイル)をツールに読み込ませるだけで、AIが「客観的な第三者」の視点からその本を分析し、内容や魅力を伝える紹介文を自動で作成してくれます。キャッチコピーは10通り、内容紹介文は6通りを一括で作成する仕組みになっていて、その中から好みのものを選んで登録できるようになっています。
――このツールを開発することになったきっかけを教えてください。
ます: 「自分で自分の本を推薦する」のって、遠慮がちな日本人の感覚だと心理的にハードルが高いんですよね。自分の本だからこそ客観的な紹介文が書けなかったり、どこが本当の売りなのか見えなくなってしまったりすることもあるようです。
――本を仕上げることに全力を使い果たしてしまって、はやく出版にこぎつけたいという気持ちが先走って、内容紹介を十分に考えないまま出版してしまったと思われるケースもありますね。
ます: 結果的にAmazonのページを見ても魅力が伝わらない本や、ときには内容紹介が全く書かれていない本も少なからず存在しており、社内でも課題になっていました。そこをAIに客観的に「良い感じで紹介」してもらうことで、著者の手助けをして、1冊でも多くの販売促進に繋げたい、という思いがきっかけです。
かぜ: 技術的な面のきっかけは、少し前の社内会議で別のスタッフが「本の原稿をGemini(生成AI)に読みこませたら、いい感じの文章が出たよ」という実験を見せてくれたことなんです。それを見たMさんが「これは実用ツールとして落とし込める」と直感し、自発的に開発をスタートさせました。

最初のプロトタイプができるまで「1日」
――ツールを作ろうと決めてから、どれくらいの期間で形になったのでしょうか?
ます: 最初のプロトタイプ自体は、実は1日で出来上がりました。裏側の調整を含めても、実質3日程度ですね。
かぜ: 1年ほど前に、別のツールのプロトタイプを開発したときは1ヶ月以上かかっていたので、部内でもこのスピード感には驚きました。今はエンジニアのコーディング(コンピューターに指示を出すためのプログラムコードを作ること)環境が大きく変わっています。
ます: そうですね。僕自身がガリガリとコードを書くというより、要件をAI(主にClaude Code)に伝えて仮組みしてもらい、AIと相談しながらインフラを整えていくスタイルをとっています。
アンケートでわかった、ユーザーの嬉しい反応
――その後の展開について教えてください。
ます:社内で見てもらったところ評判がよく、まずはユーザーの方々に触っていただいて反応を見ようと、2026年3月からベータ版として1ヶ月間だけ試験公開しました。これに合わせてユーザーアンケートも実施したのですが、80%以上のユーザーさんが「ツールによって出力された文章をそのまま内容紹介文として使った」と答えており、高い評価をいただきました。
かぜ:これまでのAI要約にありがちだった機械的な印象ではなく、「文章表現に人間味が感じられた」「人間が要約したかのような温かい印象を受けた」といった声もいただいています。また、「文案を読んでいるうちに自分の作品に自信が持て、頑張って仕上げてよかったと思えた」という声もありました。
――「今後もこのツールを使いたいか」という質問に対しても、「ぜひ使いたい」「やや使いたい」という回答が合わせて9割を超えています。
ます: AIが生成するコンテンツについては、世間での風当たりが強い部分もあるので、ネガティブな反応が返ってくるのではないかと実は少し心配もしていました。しかし実際に公開してみると、概ねポジティブに受け入れていただけたのでホッとしました。
――そのような流れがあって、5月中旬からツールを再公開しています。
ます:以前の短い公開期間では利用者も限られていたのですが、今回はひとまず8月末までを予定しているので、より多くの方に使っていただければと思っています。
無料でサービスを続けるための「せこい工夫」の積み重ね
――技術的な面についてもお伺いしたいです。こだわった部分はありますか?
ます: このツールは無料で提供しているのですが、AIに生成された文章にユーザーが納得いかずに何度も「再生成(リロード)」を繰り返すと、コストが跳ね上がってサービスが維持できなくなります。
そこで、1回のリクエストでキャッチコピーは10通り、内容紹介文は6通りを一括で作成するようにしました。実は、こういった「せこい工夫の積み重ね」が、エンジニアとして一番頭を絞った部分です(笑)。
――内容紹介文は、丁寧で堅実な「フォーマル」、親しみやすい「カジュアル」、ドラマチックな「感情訴求」の3つのトーンがあり、それぞれ長文・短文で合計6通りの紹介文が生成されますよね。なぜこの6種類という形に落ち着いたのですか?
ます: これは、Geminiが一度に返せるレスポンスの最大文字数などの仕様(トークン効率)を考慮し、最も効率よくバリエーションを提供できる最適なバランスにした結果です。
――プロンプト(AIへの指示文)の調整には、かなりこだわられたのでしょうか。
ます: 実際のプログラム内では、ざっくりとAIに対して以下のようなペルソナや役割を与えています。
AIへの指示文(一部を抜粋)
- ペルソナ指定:あなたは書籍マーケティングの専門家であり、読者の心を動かすコピーライターです
- 熱量のコントロール:読みたいと思わせる熱量を込めてください
- 具体性の担保:抽象的な表現を避け、具体的な価値や体験を伝えてください
ます:こうしたプロンプトの構築も、僕がゼロから考えたというより、AIに「こういう目的を達成するには、あなたに対してどんな指示を出せば一番効果的に動いてくれますか?」と壁打ちをしながら、AI自身に考案させたものを採用しています。
ネタバレ禁止の指示はあえて「しなかった」
かぜ: 私からも質問していいですか? プロンプトを初めて細かく見せてもらいましたが、「本編のネタバレはしないでね」といった禁止命令が含まれていないのが意外だったんです。そのあたりのコントロールはどうされているんですか?
ます: そこはあえて何も指定していません。なぜなら、AIにありがちな「小学生の作文」のように上から下まであらすじをなぞるだけの出力にはならないよう、先ほどの「マーケティングの専門家」としてのペルソナを効かせているからです。
それに、このツールはAIが出した文章が自動的に内容紹介文として登録されるのではなく、必ずユーザーに画面上で内容を確認して選択してもらう作りになっています。手動で上書き修正することもできますし。
かぜ: つまり、万が一ネタバレが含まれていたり、AIが事実と異なる嘘をつく「ハルシネーション」を起こしたりしても、ユーザーがその選択肢を弾いたり修正すればいい、という「UIでの安全設計」に辿り着いたわけですね。
――パブファンセルフには技術書から小説、コミックまで多種多様な本が集まります。幅広いジャンルの本への対応は、どのように進められたのですか?
ます: 正直なところ、特別なことはしていないんですよ。紹介文の生成にはGeminiを使っているのですが、これならある程度幅広く対応してくれるはずなので。でも、社内検証ではあえて「書籍ではないPDF」を読み込ませるなど、かなり意地悪なテストを繰り返しました。
かぜ: 面白かったのは、社内の「請求書」や「就業規則」のPDFを読み込ませてみた時ですね。ただの味気ない事務書類のはずなのに、AIがなんとか良いところを見つけ出そうと頑張って、ものすごくエモーショナルな紹介文を出してきたんです。
――実際、私が作った写真集を読ませてみたところ、写真の内容にまで言及していて驚きました。
ます: Geminiは画像内の文字を読み取ったり、写真そのものの内容を認識する能力が高いですからね。それがGeminiを選んだ理由のひとつです。そうそう、「せこい工夫」といえば、非常にデータ容量の大きな本はそのままAIに読み込ませるとやはりコストが跳ね上がってしまうので、画像データを圧縮してから読み込ませるようにしています。
かぜ:これも持続可能なサービスにするための工夫ですね。
新刊はもちろん、既刊にも使えます
――ツールの使い方について、ユーザーへのアドバイスや応用のコツはありますか ?
ます: このツールは1回のリクエストで複数パターンの紹介文を出力しますが、それらをどう使うかはユーザーの自由になっています。お好きな形に編集することもできますので、AIが出した紹介文をアレンジするなどして楽しんでいただければと思います。
例えば、こんな使い方もできます
- パーツのいいとこ取り:提示された複数の選択肢から、気に入った文言を編集して混ぜて使う。
- ご自身のAIで再構成:出てきた文章を自身でChatGPTやGeminiなどの生成AIに再度読ませて、さらに自分好みにブラッシュアップさせる。
かぜ: すでに販売中の書籍でも、パブファンセルフの「カタログ修正機能」を使えば無料で機能をご利用いただけますので、ぜひ活用してみてほしいです。
――ユーザーと会社、両方の目線にたった細かい工夫の積み重ねが、無料で使い続けられるサービスを支えているんですね。今日はありがとうございました。
まとめ:「内容紹介生成AIツール」のうれしい3つの理由(メリット)
① 「自分の本を自分で紹介する」難しさから解放される
力作を書き上げても、自分で自分の作品の魅力をアピールするのは、少し気恥ずかしかったり、客観的になるのが難しいもの。このツールを使えば、生成AIがあなたのための「書籍マーケティングの専門家」や「読者の心を動かすコピーライター」に大変身。客観的かつプロの視点で、本の魅力を最大限に引き出す紹介文を提案してくれます。
② わずか1〜2分で、「6つのバリエーション」の内容紹介文ができる
本の原稿(PDFファイル)を読み込ませることで、目を引く10パターンのキャッチコピーと、6パターンのバリエーション豊かな内容紹介文を提案。紹介文は「フォーマル」「カジュアル」「感情訴求」の3つのトーンに、それぞれ長文・短文が用意されている充実ぶり。これらをベースに自分で自由に組み合わせや調整ができるため、Amazonなどの商品ページにぴったりな文章が手軽に完成します。
③ これから出版する本はもちろん、既刊本にも使える
これから出版する新刊だけでなく、すでに販売されている「既刊本」の紹介文見直しにも無料で使えます。売上が伸び悩んでいる時や、テコ入れをしたい時は、紹介文をアップデートする絶好の機会。 自分では気づかなかった著書の魅力を、AIがプロの視点で見つけ出し提案してくれるかも? あなたの本に再びスポットライトを!
「実際にツールを使うとどんな文章が生成されるの?」と気になった方は、ぜひパブファンセルフでの個人出版で「内容紹介AI生成ツール」をお試しください。近日公開の続編記事では、実際の生成例を交えてご紹介予定です。
パブファンセルフへようこそ!
「自分のオリジナル作品を紙の本で出版したい」「本をAmazonで販売したい」という方。
PUBFUNは、POD出版(プリント・オン・デマンド)、電子書籍出版など、出版に関するあらゆるニーズに対応する日本最大規模のPODサービス会社です。個人・法人向けにさまざまなサービスをご用意していますので、ぜひご検討ください。

