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DSR(デジタルショートラン)とは。POD(プリントオンデマンド)とは違う? わかりやすく解説

デジタルショートラン(DSR)とは?

「欲しい本が、いつでも、確実に手に入る」。そんな理想の未来へ向けて、出版業界が大きな一歩を踏み出しました。

2026年1月、日本出版取次協会(取協)と電子出版制作・流通協議会(電流協)により、出版業界でのデジタル印刷活用を推進する「共同宣言」が発表されたのです。これは、業界の課題である大量廃棄を解消し、持続可能な出版流通を目指す決意表明です。

この宣言の中で、これからの出版の柱として明記されているのが、「DSR(デジタルショートラン)」という仕組みです。聞き慣れない言葉かもしれませんが、実は「POD(プリントオンデマンド)」とあわせて、今の出版界を理解するうえで避けては通れない重要なキーワードです。今、本を作るすべての人に知ってほしい、これからの出版の仕組みをPUBFUNの視点で分かりやすく解説します。

参考: 出版業界でのデジタル印刷活用を推進する共同宣言 (外部サイトにジャンプします)

DSR(デジタルショートラン)とは?

DSRとは、デジタル印刷機を活用した「少部数・小ロット印刷」を指す業界用語です。

  • 仕組み:デジタル印刷機を使い、100部〜200部といった小ロットで、必要な時に必要な分だけ製造します。
     
  • 目的:大量の在庫を持たず、返品や廃棄ロスを削減することで、持続可能な出版流通を実現することを目指しています。

DSRとPOD、何が違う?

上の説明を読むと、じゃあ「POD(プリントオンデマンド)」と何が違うの?と思われる方も多いかもしれません。

実のところ、これらはすべて「デジタル印刷機を活用する」という点では共通しています。そのため、これまではPUBFUNでも、少部数重版から1冊ずつの受注生産までを広く「POD(プリントオンデマンド)」という言葉で表現してきました。

しかし今回の共同宣言では、目的や役割に合わせて以下のように用語が整理されています。

  • POD(プリントオンデマンド): 「注文に応じて印刷を行うこと」を指す広い意味の言葉です。
     
  • DSR(デジタルショートラン): デジタル印刷機を使った「少部数・小ロット印刷」のことです。大量在庫を持たず、必要な部数を必要なタイミングで印刷する手法を指します。最小で100〜200部からの書籍製造が可能です。PUBFUNが法人向けのサービスで提供しているモデルは主にこちらに該当します。
     
  • BOD(ブックオンデマンド): 書店や読者からの注文に応じ「1部から」印刷製本を行い、直接読者に届ける受注型生産のことです。「ブックオブワン」とも呼ばれ、PUBFUNが個人向けのパブファンセルフで提供しているモデルは主にこちらに該当します。

つまり、デジタル印刷を活用して「注文に応じて作る(POD)」という大きな考え方があり、その中に「出版社の在庫の適正化のため、まとまった少部数を作るDSR」と、「書店や読者からの注文に応じて、1冊から届けるBOD」という具体的な仕組みがある、と考えると非常にスッキリ整理できます。

とはいえ、DSRやBODは業界用語としての側面が強いため、一般の方々や著者の皆さまは、まずはこれらをひとまとめにした、馴染み深い「POD(プリントオンデマンド)」という言葉で覚えておけば、実用上の問題はないと思います。

なぜ今、出版業界がDSRを推進するのか?

これまで出版業界は、大量に刷って一括で届ける「大量生産・大量出荷」のビジネスモデルに依存してきました。しかし、この仕組みは過剰在庫や返品・廃棄、さらには物流費の高騰といった大きな課題を抱えています。

読者が欲しくても品切れで手に入らない本がある一方で、多くの本が売れ残って廃棄されるという「負の循環」をデジタル技術で解決するために発表されたのが、デジタル印刷をフル活用する「共同宣言」です。

  • 在庫リスクの解消:これまでのオフセット印刷では、コストを抑えるために数千部単位で刷る必要があり、売れ残った際の在庫保管コストや廃棄リスクが出版社の経営を圧迫していました。DSRによる小ロット重版を活用すれば、必要な本を必要な時に必要な分だけ製造し、無駄な在庫や廃棄をゼロに近づけることが可能です。これにより、過剰在庫を徹底して防ぎ、出版社の収益性やキャッシュフローの改善に大きく寄与します。
     
  • 絶版をなくし、多様な本を届ける:これまでは、読者の需要があっても、その見込み部数が少ないとコスト面で重版が難しい本が少なくありませんでした。しかし、需要に応じて少部数でも採算を合わせられる重版体制(DSR)や、1部から注文に応じる仕組み(POD)を活用すれば、採算の問題で絶版にせざるを得なかった作品も供給し続けることが可能になります。これにより、読者は欲しい本をいつでも確実に入手できるようになります。

オフセット印刷とDSR・PODの違い

最新の業界標準ガイドライン(電流協DSR仕様)に基づき、違いをまとめました。

特徴オフセット印刷POD・DSR・BOD(デジタル)
仕組み印刷用の「版」を作成する版を作らずデータから直接印刷
初期費用「版」の制作コストが高い初期費用を抑えられる
製造単位数千部などの大量生産向き1部〜数百部の少部数向き
流通の形在庫を持って販売注文都度、または小まめに製造

株式会社PUBFUNの取り組み

株式会社PUBFUNは、このDSRとPODの両面において、業界の標準化をリードしています。

私たちは、最新の「業界標準ガイドライン(電流協DSR仕様)」にいち早く準拠し 、高品質なデジタル印刷環境を構築してきました。個人著者の夢を1冊から叶える「パブファンセルフ」から、出版社様の在庫課題を解決するDSRソリューションまで、次世代の出版エコシステムを支えています。

株式会社PUBFUN(パブファン)では、法人向け・個人向けのPOD出版サービスを提供しており、業界トップクラスの実績があります。

 

個人の著者やクリエイター向けの出版支援サービス【パブファンセルフ】では、基本利用料無料で、Amazonや楽天ブックスなどのネット書店で作品を出版・販売できます。

法人の出版者(出版社)向けとしては、POD書店での販売や少ロットのオンデマンド印刷サービスをご用意しています。

少しでも興味をお持ちいただいた方は、ぜひPUBFUNの各サイトをご覧ください。